未来をひらくため
自分で努めて 学問や科学を学び
芸術や文化を愛する
かしこい子どもをめざしましょう
また 自分のくせや力に合った方法で
すこやかな心と体をそなえた子どもになりましょう
そして こうのとりのように 世界に向かって
力いっぱいはばたいて 進んでゆきましょう
かこさとし かこさとし記念館より
これは何年か前に福井県のかこさとし記念館にあった、かこさとしさんの子どもに向けたメッセージです。
かこさとしさんは『からすのパンやさん』や『だるまちゃん』シリーズを書かれた絵本作家といえばお分かりになる方も多いかと思います。。
このメッセージを見た時はちょっと震えました。
“自分のくせや力にあった方法で”
と、いう言葉に深い感銘を受けました。
今、教育業界は子どもの個性を伸ばすことに躍起になっているような感じがします。押し付けない、型にはめない、その子の持っている力を十二分に発揮できるよう環境作りすることに努めています。私も保育の中ではとても大切にしている考えです。その考えを否定する気は全くありませんし、重要なことだと思います。
でも、かこさとしさんの言われるように、個性とは本来…
子どもが自分の内側に耳を傾け、感じ、自ら自分らしく生きられる方向に進んでいくこと
なのではないかと思います。
周りの誰かが伸ばそうとしなくても、自発的に伸びていくもの。それが個性なのではないかと思うのです。
それに気付けるようにしてあげることが教育の意味なのではないかと考えることがあります。
教育の仕事は何かを伸ばしてあげるのではなく、「ほら、君のいいところはこんなところだよ。」と、気付かせてあげることなのではないかと感じます。あとは勝手に伸びていく個性を歪んでしまわないように支えてあげるだけではないでしょうか。
WKA伊勢は小学生など子どもたちが個性をしっかりと表せる団体かは分かりませんが、良いところを褒め、子どもが自分らしさに自信をもって前にすすめるような団体でありたいと思います。